【ダウンロードできるもの】

支援プラン、 掲示物、 ふりかえり用紙、 
1.第1ゲームの課題メモ
2.第2ゲームの課題メモ
3.第3ゲームの課題メモ
4.課題メモの配り方

【ねらい】 コミュニケーション基礎
 普段何げなく使っている音声言語であるが、音声言語を使えない環境においては、身ぶり・目配せなどが非言語的表現として重要な役割を果たしていることに気づく。


【概要】
 一対一のコミュニケーションで自分と同じ課題のメンバーを探し一箇所に集まる。第1ゲームでは言葉で、第2ゲームではジェスチャーのみで、第3ゲームでは視線のみで自分の課題を相手に伝える。相手に伝えることの難しさを感じながら、コミュニケーションには様々な方法があることを知る。さらに言葉の便利さや、言葉以外にも表情や視線や身振りもコミュニケーションをとる際に大切であることにも気づくことができる。

【ポイント】
 できれば広い教室を使用して、机を撤去して椅子だけが置かれた状態で行う。第1ゲーム(音声言語)、第2ゲーム(ジェスチャー)は、比較的容易に表現できるのであるが、第3ゲームは、首から上のみ、しかも口パクができないので苦労をする。第3ゲームは、教室の中にあるもので、視線でもって示すことができるものを課題として取り上げている。盛り上がりや気づきを得るには、ルールを遵守することが特に重要である。


【子どもの気づき】
・言葉が使えなかったり、身ぶり手ぶりだけで伝えたりすることがこんなに難しいとは思わなかった。
・伝え方を工夫することによって、受け取る相手の気持ちも変わるんだなと思った。
・人と話すときは声を聞くだけでなく相手の目もしっかり見ることも大切だなと思った。
・これからの生活でしっかりコミュニケーションがとれるようにしていきたい。
・声だけでなく、ジェスチャーや目でも伝え合えた。楽しいゲームだった。またやりたい!
・目だけでは伝わらなくてちゃんと声を聞いて、しぐさも見たら相手の言いたいことが分かる。


【教員からのコメント】
・相手に伝わらないときのもどかしさや伝わったときの喜びが生徒の表情にあらわれていました。相手の伝えたいことを一所懸命聞いたり、予想したりする姿がたくさん見られた。普段、何げなくしている友達との会話をふりかえって、自分の表情や視線についても考えることができた子どもが多く、日常生活に生かされる活動でした。第3ゲームでは、物に近づいて視線を送る生徒が多かったのですが、視線を送りづらいものや、複数のものがあって紛らわしいものを指定してもよかったかもしれません。はじめのルールを徹底させることが大切だった。

中学校2学年第2時「通じてねゲーム」 コミュニケーション発展 (一太郎Version)

 「目は口ほどにものを言う」とよくいわれますが、言語表現以外の非言語表現がコミュニケーションに占めている割合は、はかりしれないものがあります。シンプルな情報交換という要素を除けば、わたしたちは相手の喜怒哀楽の感情や身体の状態などを非言語表現から読み取っているケースが多いものです。非言語表現といえば、表情・視線・身ぶり手ぶり・相手との距離・声の質やトーンなどがあります。非言語表現は、言語表現を補足するだけではなく、相手と交流するためのコミュニケーションの効果をさらに促進させることができるものであるといえます。逆にいえば、非言語表現をつかって相手とのコミュニケーションを遮断することさえ可能になるのです。それほど、コミュニケーションにおいては、言語表現に匹敵する、あるいはそれ以上の役割を非言語表現は持っているといえます。このような非言語表現の存在と役割に、この授業を通じて気づいていきます。「自分のことを大切にし、相手のことを想像しながら、自分の主張をする」というアサーションにおいては、きわめて重要な要素なのです。よく聴くためには、よく見る、よく観察するということが大切ですし、相手に真意を正確に伝えようと思えば、視線や表情、声のトーンなどを駆使して表現することが相手に正しく伝わる秘訣であるといえます。近年のSNSにおけるトラブルというものは、いちがいには言えませんが、言語表現のみしか伝えられない(スタンプ等はありますが・・)きわめて不十分なコミュニケーション情報しか伝えられないということからきているのではないでしょうか。「通じてねゲーム」では、音声、ジェスチャー、視線という要素を使いますが、音声以外では、なかなか伝わりにくいなぁ、というだけではなく、ジェスチャーや視線でも伝わるんだ、という気づきが生まれます。
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